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2006年3月 9日 (木)

池田清彦「環境問題のウソ」を読む:第1章(1)

今回からは各章ごとに読んでいくことにする。

第1章 地球温暖化問題のウソとホント

この章では地球温暖化問題への疑問をぶつけている。以下、簡単にまとめる。

まず「地球温暖化は本当なのか」では、地球の全球的な気温の測定法に対して方法論的に危ういものであるとし、「それほど信用ものではなさそうなのは確かであろう」としている。これは旧hechikoのブログ地球温暖化理論とそれへの批判の論理的構図の1-1.「地球の平均地上気温は,20世紀に約0.6℃上昇した。」への批判に分類できる。

次の「温暖化は昔もあった」では、千年から数百万年のオーダーで過去の気温を紐解き、昔も暖かかった時期もあるので、現在温暖化が進行しているからといって、その原因が即二酸化炭素であるとは言えない、と主張している。この中には地球温暖化理論とそれへの批判の論理的構図1-2.「20世紀における気温の上昇は,過去1000年のどの世紀よりも大きかった。」への疑問が含まれている。

「人為現象それとも自然現象」では、CO2濃度と気温に相関がなく、気温の変動にはCO2以外の要因が関与していることを示している。そして気温の変動は太陽の活動によって大きく影響されるとしている。この主張は地球温暖化理論とそれへの批判の論理的構図2-2.「自然起源の因子は,過去100年間では放射強制力にあまり影響していない。」への批判に分類できる。

「温暖化で何が起こるか」では、地球温暖化が地球環境、あるいは人間社会にどのような影響を及ぼすのかを、海水面上昇、異常気象、健康被害、農業という具体例を挙げて、一般に広まっているイメージと最新の科学的な予測にギャップがあることを説明している。これらは地球温暖化理論とそれへの批判の論理的構図4.温暖化は悪影響を及ぼす(影響予測)への批判に分類される。

最後の「CO2削減政策のデメリット」では、CO2削減シナリオが実現したとしても百年後の気温上昇をたった6年遅らせるだけで、コスト高の割には割に合わないものであると主張する。この主張は地球温暖化理論とそれへの批判の論理的構図5-1.「温室効果ガス排出を抑制することで影響を緩和することができる。」への批判に分類できる。

これらを簡潔にまとめると、「温暖化しているかどうかはよくわからない。昔も暖かかった時期はあるので現在の温暖化がCO2濃度の上昇によるものかどうかは不明。実際、太陽活動によって温暖化が起こっているように見える。温暖化による悪影響は思ったほどじゃないし、CO2を今すぐ削減してもコストがかかるだけで温暖化防止にはほとんどならない。だからCO2削減なんて行うべきじゃない。」といった感じか。こうやって書いてみると実にオーソドックスな批判が並べられている感じだ。

とりあえず、今日はここまで。次回から細かく見ていくことにする。

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