カーリング体験記
ご無沙汰です。しばらく旅行してました。旅行の話は後回しにして、今日は時事ネタのカーリングの話。
残念ながらカーリング女子は準決勝進出ならずだったらしい。
カーリングといえば、氷上のチェスと言われ、見ていてなかなか面白いスポーツだ。でもカーリングは見ているだけでなく、やっても面白いスポーツなのだ。というわけで、今日は私のカーリング体験記。
カーリングを初めて体験したのは(といっても一度しかやったことがないのだが)数年前、友人たちと軽井沢でスキーをしたときのこと。ちょうど8人いたので、カーリングでもやるか、という話になって、なんの準備もせずにスカップ軽井沢というカーリング施設を訪ねた。
行ってまず驚いたのは、料金の安さ。1レーン(ていうのか?)2時間借り切って1000円。道具はすべてタダで借りられるので、一人当たり125円で2時間まるまる遊べちゃうのだ。このあたりは、カーリングがボウリングのような娯楽としてではなく、スポーツとして認識されていることを示している。
幸いなことに、使われているのは4レーンのうち1レーンだけだったので、料金を払って1レーンを借り切る。道具も借りていざ氷上へ。
氷面は思いの外凸凹が激しい。そのせいかスケートリンクのようにつるつる滑るような感覚はなく、割と普通に歩ける感じだ。そして驚いたのはストーンの重さ。さすがに20kgもするだけあって、非常に重い。まあ別に持ち上げるわけじゃないのでどうでもいいのだけれど。
滑らせるための上履き?みたいのを軸足に装着し、早速投げてみる。ちょうど隣ではそのスジの人がきれいに投げていたので、見よう見まねで投げる形をつくり、右足で蹴ってスタート!いちおう形になっている。そのうちにストーンを手放すライン(ホッグラインという)が近づいたのでストーンを射出したところ、いきなりコケた。どうも重心を軸足にとっていなかったためのようだ。バランスが悪いと、ストーンに寄りかかるような姿勢になってしまう。その姿勢でストーンを投げるとつっかえ棒が取れたようになりコケる、というわけ。コケたまんま滑っていく格好はなんとも無様だ。で、肝心のストーンはというと、サークルに入るどころか思いきり壁にぶつかっていった。強すぎだよ。他の人たちもまあ似たような感じだった。
練習ばかりしていてもつまらないのでここでいきなり2チームにわかれて試合に突入する。オリンピックレベルの試合を見ていると、最後のストーンを中心に置くためには、1手前はあそこに置いて、でも相手チームはそれを妨害してくるから・・・といった長期的な戦略と、その戦略を実現させるための精密な技術、この2つが見所なわけだが、これが初心者同士の対戦となると様相は一変する。ストーンを中心に置く技術なんてないので、もう初っ端から「とにかくストーンを真ん中へ置け」という戦略もへったくれもない目標をおいて投げることになる。それもあるときは弱すぎて届かず、またあるときは強すぎて行き過ぎる、ということが頻繁に繰り返される。運よくサークル(ハウスという)に入ると、今度は戦略が一変し「あのストーンにブチ当てろ」という戦略になる。でもみんなコントロールが定まらないくせに思いっきり投げるもんだからみんなハウスを素通り。そんなこんなで結局ハウスの中に止まったのは最初の1投目のストーンだけ、なんてことも。
それでもしばらくプレイしているうちにみんなだんだんと慣れてきたようで、だんだんハウスに入るようになってくる。ただ、上達の仕方が各人で違ってくるのは面白い。ある人は投げる方向が定まり、またある人は距離を合わせるのがうまくなる。私はというと、氷面をこする(スウィーピングという)かどうかの指示を出すのがうまくなった。ストーンの動きをじっと見ていると、不思議なことになんとなくスピードが速すぎるか遅すぎるかがわかってくるのだ。もちろん速すぎる場合は対処のしようがないので、少し遅めに投げてもらう。で、適度にスウィーピングの指示を出すと結構いいところで止まってくれる。それもなかなかいいところで止まってくれるのだ。
そうなると、個々の技量に応じて投げる順番を変える、という戦略が生まれてくる。通常は主に指示を出す人はスキップと呼ばれ、最後に投げるのだが、私の場合は投げるのが下手だったので1投目に投げることにし、最後に投げる人は投げる方向が定まっている人に任せる。そうするとそれまでが悪くても、最後にきっちり中心に置くことで必勝パターンを作ることができる、というわけ。実際にその方法で結構有利に試合を運ぶことができた。
というわけでカーリングは見ておもしろい、プレイしておもしろいスポーツなのだ。トリノオリンピックでハマったあなた、レッツトライ!
残念ながら私は競技場が遠くてなかなかできないけれど・・・
ちなみにカーリング競技場はこういうところにあります。
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